加圧シャツの副作用は危険?血行が悪くなるデメリットはある?

加圧シャツの副作用

加圧シャツの副作用と危険性

巷では、加圧シャツにより「心筋梗塞・脳梗塞」などの副作用が書かれていることもありますが、あれは加圧トレーニングの副作用です。

信頼できる機関の国民生活センターから公表されている加圧スパッツの報道発表資料をみてみると

使い方を誤ると合併症を生じる危険性があり、弾性ストッキングが上方へまくれ上がり、局所的に締め付けられて、痛みやしびれ、皮膚発赤の原因となるほか、締め付けた部位より末梢での浮腫、静脈うっ滞による静脈血栓症、また、腓骨神経が腓骨骨頭で圧迫されることで腓骨神経麻痺が起こことがある

となっており、実際に公表されている衣類の着圧による副作用の症状を全てまとめると、下記のようになっています。

衣類の加圧による副作用
  • 痛み
  • しびれ
  • 皮膚発赤
  • 神経麻痺
  • 血流障害

ただ、この症状も「使用方法を間違えた場合」や「持病や疾患をもっている方が使用した場合」の話です。

これらは使用者が気を付ければ、未然に防ぐことができるリスクなので、副作用の出やすい人と使用方法を知ると、加圧シャツを安全に着用する事ができます。

リスクを回避するためにも、知っておくことは大切なので、次に副作用の主な要因も紹介していきたいと思います。

副作用が出やすい危険な人

加圧による副作用は使用者の「年齢・持病・生活環境」に深く関わりがあり、下記にあてはまる方は注意が必要です。

  • 50~60代または、それ以上の高齢者
  • 神経障害の方
  • 糖尿病の方
  • 貧血気味の方
  • 体調がすぐれない方
  • 同じ姿勢を続ける仕事をする人
といった方は、「血行が悪くなっている事に気づかない」「血圧が低いのに余計に負荷をかけてしまう」要因となり、副作用のリスクが上がる傾向にあります。

使用する際は、十分に注意するようにし、気分が悪くなった場合に危険なので、使用を中止するようにしてください。

副作用が出やすい使用方法

  • 小さすぎるサイズの着用
  • 重ねて着用する
  • 長時間の着用
  • 就寝時の着用
  • 関節部分の着圧が強いシャツの着用

というように、「設計より想定以上の着圧がかかる着方」・「同じ体勢を長時間とる環境」だと、副作用がでる危険性があります。

加圧シャツの使用は、トレーニングをする時に着圧が強いシャツ、日常的に着るなら着圧が弱いシャツを使用し、ダラダラといつまでも着ずに、運動と休息のメリハリをつけることが大切です。

加圧シャツの副作用への口コミ

と副作用に対する口コミは上記の少数だけで、ほとんどの方が副作用を感じず使用をできているようでした。

体質を知り、ハードすぎるトレーニングや長時間の着用さえ避ければ、危険性はほとんどなくありません。

実際にネガティブな口コミよりも、「痩せている方」や「筋肉痛で効果を感じている方」の口コミの方が圧倒的に多く、使用方法さえ間違えなければ安全に使用する事ができるサポートアイテムです。

加圧シャツの正しい使い方

  • 体形にあったサイズを選ぶ
  • 重ねて着用はしない
  • 出来ればトレーニング時にのみ着用
  • 貧血気味の人は着圧が強いシャツは避ける
  • 就寝時には着ないようにする
  • 体調がすぐれている時に着る
  • 持病がないか確認する
まずは、自分の身体の事をよく知り、自分の体調や体形にあった無理のない加圧シャツを選ぶことが大切です。

また、加圧力を強めたいからといって、小さいサイズを購入したり、2重にして着用してしまうと、販売会社が想定している以上の圧力がかかってしまい、健康にも害を及ぼすことになりかねません。

それに、加圧シャツは長時間着ればいいというものではなく、「トレーニング時にだけ着て、休憩する時には脱ぐ」ことが理想的な使用方法です。姿勢矯正をしたいという方は、1日中きても無理のない締め付けのシャツを選ぶか、コルセットや姿勢矯正ベルトなどを用いるようにしましょう。

加圧シャツのデメリット

  1. 着心地が悪い
  2. デザインがダサい
  3. 夏にきると暑い
  4. 物によっては縫い目が痛い

加圧シャツには副作用以外にも以上のような、4つのデメリットがあります。実際着てみて不便だと思った点なども簡単に紹介していきます。

1.着心地が悪い

加圧シャツの宿命ですが、いくら着心地の良いものでも私服よりは、着づらく脱ぎにくいデメリットがあります。見分け方としては下記の通りで

スパンデックスの配合量以外にも主要素材に何が使用されているかでも、着心地と加圧力に違いがあります。

2.デザインがダサい

ほとんどの加圧シャツがインナーとしての使用が目的となっているので、1枚で外に出かけられるほどのデザイン性は高くありません。

ただ、アウターの邪魔にならないように、UネックVネックの物がほとんどなので、スーツや私服にも合わせやすい利点があります。

3.夏にきると暑い

体温が1℃上がると代謝が12%上昇する事から、加圧シャツは繊維の密度が高く、着ると少し暖かい特徴があります。

冬には防寒着としても活躍してくれますが、夏に着るとかなり暑いので、汗や臭いが気になる方は、速乾と消臭の機能が付いた加圧シャツを選ぶようにしましょう。

4.物によっては縫い目が痛い

縫い目は関節部分にある事が多く、裁縫が粗いと膨らんだ部分が肌に押し付けられ、痛みを感じやすくなります。

特に安価な物に粗悪品に多く、「短時間しか着ていられない!」という声もあるので、縫い目が気になる方は注意しましょう。

加圧シャツのメリット

  1. 筋トレの効率化
  2. 姿勢の矯正
  3. シルエットが綺麗に見える
  4. インナーマッスルを鍛えやすくなる
  5. 代謝を促進できる
デメリットや副作用がある一方で加圧シャツには以上のようなメリットがあります。こちらは信頼できるデータなども織り交ぜて紹介していきます。

1.筋トレの効率化

加圧シャツの着圧により、体を締め付ける事で血流を制限し、筋肉内を低酸素化状態にすることで、乳酸が蓄積されます。

乳酸が増加すると、脳が筋肉疲労と判断して成長ホルモンの分泌を促進させることで、運動の効率化を図るれる利点があります。

2.姿勢の矯正

加圧シャツは全体の着圧が強いのではなく、胸・背中・腹周りを中心に締め付けが強くなっており、着用すると自然と胸を張ったような姿勢になれます。

意識しなくても背筋を伸ばしてくれるような作りとなっているので、デスクワークをしている方には、心強い機能です。

3.シルエットが綺麗に見える

着圧が強い加圧シャツに限られますが、腹周りの加圧力が強いと、2段腹や垂れ下がったお腹をスリムにみせる事ができます。

インナーに着ておくだけで、腹周りのシルエットが整い、スラっとした体形に見せる事ができます。

4.インナーマッスルを鍛えやすくなる

体幹筋収縮によるコルセット作用をもたらす運動としてドローインが知られており、腹横筋と同時に多裂筋が収縮することでさらに脊柱の剛性が高まるとされている。

引用:立位体前屈におけるドローインが脊柱起立筋の筋活動に与える影響

加圧シャツを着る事でドローインの効果が期待できます。この方法は、筋肉博士とも言われている東大の教授が推奨しているトレーニング法で、お腹を引っ込めたまま呼吸をする事で、インナーマッスルに働きかけることができます。

ほとんどの加圧シャツは、胸と腹の着圧が、特に強くなるように設計されており、標準体重以上の方の場合、1番突起しているお腹が引き締められます。

それによって、腹部を強く意識するようになり、ドローインに近い効果を得やすくなります。

この方法では、「腹横筋」「横隔膜筋」「多裂筋」「骨盤底筋」のインナーユニット(体幹)を鍛えられ、スタイルをすっきり見せられるだけでなく、以下のように、多くの恩恵を受ける事ができます。

インナーマッスルを鍛えた効果
  • 姿勢が良くなる
  • 腰痛の予防になる
  • 呼吸が深くなる
  • 体全体が引き締まって見える
  • 代謝が良くなる
  • 便秘改善

5.代謝を促進できる

加圧シャツは繊維の密度が高く、肌にしっかりと密着するので、防寒着のように使用知ることができます。

皮膚表面からの放熱量が大きいため、体温が1℃上昇するごとに代謝量は13%増加するとされることから、体温が高い人は基礎代謝が大きい。

厚生労働省からも挙げらています。また、内臓を温める事で、免疫力の向上。風邪をひきにくくなるといった副次効果も見込めます。